晴れの国リーグ 学芸館G

アクート岡山サッカークラブジュニアユース担当の秋田です。

2022年9月23日(金祝)は、晴れの国リーグ(3部上位リーグ)が行われまたした。
対戦相手は、高梁FC。

3位を狙うために得失点差を考えると、大量得点が必要な相手。
より攻撃的にスタートしました。

相手陣地内に押し込む時間が多く、シュートを打って攻めるもゴールに入らず・・・

ようやく増田くんの1点でリードするが、カウンターで追いつかれ前半1−1。

後半も押し込むも少ないカウンターで失点。リードされる。
その後も押し込むもゴールならず試合終了。

勝つのはもちろん、得点を取らないといけない状況が、かえってバランスを崩し・・・
かといって、能力はあっても技術がない今年は、コンビネーションで崩すうまさも少なく・・・

実力に見合った戦略と戦術で戦えば問題なかったが、メンタルの弱さが出た試合でした。

メンタルはお互いが信頼してプレイしていればチームスポーツは団結するが、指示が否定的になると意図も簡単にバラバラになる。

まさに自滅した試合でした。
内容は圧倒しても、結局ゴールできなければ勝敗が決まるスポーツ、それがサッカー。

この敗戦がサッカー選手の成長に活かしてほしい。
悔しさを自分にぶつけ、努力を自分に向けた時に、本当に成長する。

現在、マンチェスターシティに所属しているFWハーランド。
世界屈指のゴールゲッターになっている。
そんな彼は・・・ノルウェーの女子も所属する38人の普通のクラブで16歳まで育った。

サッカーは、本人が成長すれば、誰も予想のつかない未来へと広がる可能性がある。

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<記事:一部抜粋>

屈託のない笑顔をのぞかせる素朴な青年は、伝説的なストライカーの領域に足を踏み入れつつある。ドルトムントの前線で主軸となったアーリング・ホーランドは、「規格外のストライカー」としてブンデスリーガを席巻している。

2020-21シーズンのシュートデータによれば、彼は1試合平均4.17本のシュートを放っており、その半分となる2.09本を枠内に飛ばしている。シュート数と枠内シュート数のバランスをグラフ化すると、ホーランドを両方で上回っているのは欧州5大リーグでも3人しかいない。ミランで全盛期に戻ったようなパフォーマンスを披露しているズラタン・イブラヒモビッチ、バイエルンで絶対的エースに君臨するロベルト・レバンドフスキ、そしてフランスの至宝キリアン・ムバッペだ。

ノルウェー北西の土地に家族と引っ越してきたホーランド少年は、5歳の時に彼のチームに加入する。他のメンバーよりも1年半も年下の少年を加えた40人は、そこからノルウェーの伝説となった。最も驚異的な事実は、所属する40人の選手が16歳になるまでの10年間でまったく変わらなかったことだ。多くのチームではユースであっても激しい競争にさらされ、多くの選手がプロとしてのキャリアを諦めていく。同時に減った選手の穴はカテゴリーが上がっていけば補強された選手によって埋められていくので、その間の人数の増減は避けられない。一般的にプロ選手になれる確率は0.3%と言われており、50%近い選手がその途中で脱落していく。このチームの育成について研究し、論文を発表したマリウス・ヨンセンはブリンFKの取り組みを「偉業」と表現している。成功の理由を問われたバーントセンはインタビューで、次のようにコメントしている。

「チーム全員を最後まで脱落させることはなかった理由は、おそらく我われが一人ひとりの選手を徹底的に成長させようとしていたからだと思います」

オーガナイズされていないトレーニングの重要性

ノルウェーサッカー協会で指導者教育に携わるエービン・ラーセンは、「できる限り多く、できる限り長く、できる限り素晴らしく」という題名の論文を執筆している。これはノルウェーが目指す「ユース指導の理想」を考察した研究だが、内容を要約すると「グラスルーツフットボールの重視」を目標として掲げている。彼らは選手にできる限り多くのプレー機会を提供し、できる限り長くプレーを楽しめる環境を作り、それぞれの選手が成長することを目標にしている。北欧の社会主義的なバックグラウンドに支えられる思想でもあるが、彼らはエリート教育が「周囲のレベル」だけに依存するものではないと考えている。ホーランドのケースから考えれば、16歳まで女子が混ざったチームで練習していた選手が「欧州屈指の才能」にまで成長しているのだ。

その1つの要因として考えられているのが、クラブが2005年に人工芝を敷いた室内練習場を新設していることだ。週末は室内練習場を自由に使える状態になっており、ホーランドはチームメイトたちと延々とサッカーに明け暮れていた。ストリートサッカーの価値にも直結してくるが、多くの研究が「エリート選手の育成における、オーガナイズされていないトレーニングの重要性」に言及している。

ブリンFKの例で考えれば、選手たちは通常のトレーニング以外にもたくさんのゲームを体験してきた。友達同士のゲームには制限が存在せず、彼らはストリートサッカーのように派手なスキルを磨いていた。本人たちのインタビューによれば、プロになった選手たちはみな「室内練習場に最後まで残っていたグループ」だったという。

ホーランドと一緒にプレーしたことで、グループ全体のレベルが底上げされた可能性も考える必要がありそうだ。同時に1人の指導者が長期的にチームを率いることによる、信頼関係の構築は大きなメリットだろう。その他にもグループ内での信頼関係を基盤とした精神的な安定と、適度な競争意識は育成年代の成長においてポジティブなものだと考えられている。彼らは自分の居場所を失うような不安感を意識することなく、最も知り尽くした友人たちと日常的に競い合っていた。

アカデミーのエリートとして育成されていない才能が、突如としてノルウェーを席巻しているのは興味深い。それは、決してホーランドだけの特例ではない。バーントセンの言葉とともに、示唆に富むノルウェーの育成についての論考を締めくくるとしよう。

彼は努力によって自然に磨かれた才能だ。アーリング・ホーランドは、38人の少年と1人の少女と育ってきた。
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